歴史の謎はインフラで解ける





歴史に「土木」と言う視点が加わり、より豊かに歴史が見えてきました。

[-] 1. 稲作 = 土木

確かに、水田とは土木です。水を張るだけでも、用水・排水路の確保、 斜めっていてはだめなので、水平基準の確保、あぜ道と言う貯水機能、 水が土地に吸われず一定量維持するための土質改良工事、

…この本の指摘は目からウロコでした。

[-] 2. 古代ローマの土木技術

古代ローマの偉業は果てしないのですが、 今回もこの本を通じて幾つか知ることが出来ました:

歴史や文学・映画で学ぶ古代ローマの勢力図や皇帝の偉業も大事なのですが、 私には、この土木技術力の凄まじさが更に厚みを増して記憶に刻まれたことでした。

[-] 3. 織田信長と土木

織田信長と土木…一見結びつかなかったこの2項なのですが、 実は信長の天下統一の重要な鍵を土木力が担っていたことを明らかにする 第3章第3節もまた目からウロコです。

[-] 4. 新幹線が戦後日本の都市を作った

p.148〜の図は圧巻です。新幹線によって勃興する都市・衰退する都市の 明暗を分けたかが一目瞭然なのです。

[-] 5. 日本の衰退と土木 --他国との比較

1980年代以降、日本の停滞と土木投資の抑制がいかにリンクしているかを示しています。

ここは、私はもう少し検証したいところなのですが、ただ、 動かしようのない事実をつきつけられているとも思えます。






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